finomimu

出典: フリー個人网站『イデオアベス(Ideoaves)』
finomimu(フィノミム 鰭:finomimu)は VN架研によって取り組まれている人工言語の一つです。

概要


本言語は芸術言語です。思考用言語と白露の海洋地域で話されている設定の想像世界言語を兼ねています。
分類上はART(芸術),PHI(主義),REA(現実),IMG(想像),TOL(流入無頓着)です。

この言語で表現するのは共時的な状態についてです。たとえば「私はりんごを食べました」という文章を本言語で翻訳した場合、その逐語訳は「私によってされたりんごの食事」となります。
また、基準も同様で、日本語の「私」に相当する言葉には同じ思想のすべての人々も含みます。
憚らず言ってしまえば、時間間隔に乏しい孤立した人間のための言語です。そのペルソナを意識しているため、似た属性に対して優しい設計にもなっています。例えば再帰代名詞の定義が日本語よりも厳密です。

発音・文字

母音は日本語等と同じく5つ、子音は後部歯茎音よりも後ろを使いません。これにより口に何かを含みながらの発話やフォルマントの調節などがしやすくなっています。
発音は日本語とほぼ同じです。母音のu,eが前に移動していること、fが語頭では[f]に、xが[ɕ]になる点に注意です。
また、hはほぼ無音です。これは語頭や語尾に母音が来る場合に付く場合が多いですが、基本的に無視して構いません。
tはその前にnがある場合[d]になります。
以下、各文字の発音を挙げます。あくまで推定される音の表であり、話者の母国語や地域によって大きく発音が変わります。

母音

a i u e o
a i u e o
[a] [i] [ə] [ɛ] [o̞]

子音

p m f t l c
p m f t l c
[p] [m] [f],[ɸ] [t],[d] [l] [t͡s]
x s z n h
x s z n h
[ɕ] [s] [z] [n] [ ]

音配列

基本的にはCV(V)です。稀にCVVVの単語がありますがこの場合は2つ目の母音が無視されがちです。
助詞や接辞が繋がり、基本的に語末は母音で、文末は子音で終わります。統一したい時には文末は助詞 -u をつけます。

単語

単語の構造

finomimuには語幹と接辞が存在し、接辞には接頭辞と接尾辞の2種があります。接尾辞には助詞も含まれます。語幹は何もつけないか、接辞をつけることになります。
  • (接辞) + ... + (接辞) + 語幹 + (接辞) + ... + 助詞
  • 語幹はほかの語幹とつながります。また、単語の最後は文中であれば確実に助詞がつきます。文末は本来助詞-uがつきますが、省略しても問題ありません。
    本言語はほぼすべての単語を基本的に名詞として扱います。残りは接続詞、副詞です。

    単語の分類

    名詞は存在(具体・抽象で分ける場合も多い)、動作、形容の3つにわけられます。
    具体imi(私), hiem(植物), lufain(音楽)
    抽象-ami(しなければならないこと), faox(偽), xean(何も無い)
    動作has(存在), mihamus(観察), numas(構築)
    形容finen(いつも), henum(青色), luf(音声的)
    これらを多少見分ける方法として語尾があります。それぞれ具体抽象は-n,-m、動作は-s、形容は-f,-pであることが多くあります。
    それぞれ別の役割に容易に変化します。
    名詞には助詞がつきます。それぞれ以下のようになっています。

    基本の助詞

    鰭語日本語意味
    --かつ並列を指す。修飾の順番は最後の語から順番である場合が多いが明確に決まってはいない。mizinoenumasfifaien - 自作映画
    -o-の所有、状態の主体を表す。imo letom - わたしの手
    -i-は状態の主体を指す。動作の主体ではないので、主体以外が動作している場合にも用いる。neni henumozip - 今は朝焼け
    -aeから、-の中で出発や始点をさす。-oeが文中にない場合は指したものの内側の場を指す。出格、内格。poehofae pihuzipoe - 朝から夜まで
    -oeへ、-の外で到着や終点をさす。-aeが文中にない場合は指したものの外側の場を指す。向格、接格。lieatae mixeatoe - 1から1000まで
    -e-を動作を限定する。finomime cefas - フィノミムという知
    -u-だ体言止めの際の語尾を表す。丁寧語や厳密な表記を行う際に用いる場合が多い。fienanu - 朝だ。
    -un-な、-の状態の状態や存在語の修飾を表す。toeatun haixem - 4つある果物
    -in-において状態の場所をさす。fianin finepies - 海においての泳ぎ
    -on-によって動作の主体をさす。因格。feamon nepiem - クラゲによる浮遊
    -ue-で、-を使った動作の手段をさす。具格。letonue finepies - 手を使った泳ぎ
    この他、接辞があります。接辞には「-fon」(-の影響下で)や「-ox」(-に似ている)等があります。

    単語の結合

    単語は他の単語とつながり一つの名詞になります。
  • fian-in-fines-xeas海-において-(泳ぎ-寝る) → 海水浴での背泳ぎ
  • finomim-ue-fimas-lipes-un-mim言葉(finomimu)-を使って-(話して-書く)-状態の-人 → finomimu話者(書くこともできる)
  • 修飾の順番は前から順である場合が多いです。また、助詞がない結合を優先します。すなわち、「fianinfinesxeas」が「海で泳ぎつつ、別の場所で寝る」とは解釈されにくいです。(ただし、この言葉を言った人間がバーチャル空間で海を泳ぎながら自宅のベッドに寝ていた場合を除きます)

    文法

    前述の通り全ての単語は名詞となりますが、つながりでよく見られる形は「主体、存在、動作」となるので、一般的表現に習えば基本的な語順はSOV型になります。

    時制

    接辞、副詞などを使って時制の表現ができます。具体的には、ある時間を指す語に-in(状態の場所)をつけたものを使います。過去進行形、未来進行形では接頭辞が用意されています。

    過去

  • zienin ~昔の~、昔した~
  • zinoe-~今までの~、今までしていた~
  • 未来

  • pienin ~未来の~、いつかする~
  • pioe-~未来にある、今度している~

  • feo-ilu文


    浮遊し続ける
    接頭辞feo-、接尾辞-iluを使って再帰表現を行えます。例えば
  • feo-imion haixeme hais-ilufeo-私による 果実 食-ilu
  • という文章が有った時、haisにiluが付いているので、ここにfeo-のあるimiが来ます。助詞は代入時に消えます。つまり「hais-imi」のように繋がって、意訳では「果実食する私」となります。

    また、同じ単語に両方とも付いていた場合はループします。これを使って現在進行系を表します。
  • feo-hais-ilu(直訳)食し食し食し食し食し...(意訳)食し続ける
  • もしその単語に助詞が有った場合は助詞を含まないので
  • feo-haixemae-ilu果実の中の果実
  • feo-haisi-ilu食事は食べること
  • などの構造になります。助詞があった場合は助詞を消す際に-iluも消えるため、ループしません。(助詞だった名残です)
    同じ文章で入れ子状に二組以上ある場合は内側から代入していきます。
  • poecomi feo-feo-panomemo-iluon-ilu-etom政治は人民の人民による人民のためのもの
  • 語彙

    詳細は「finomimu辞書」を参照

    現在最小の語は「at」(個)で、最長の語は「foemoseasis」(鬱)です。
    名詞に複合されて一つの名詞になるため、新しい単語は文字数が多くなりやすいです。

    単語は新規制作を続けています。しばらくはZpDICで造語しています。こちらは上記辞書のβ版にあたるものですので最新の更新はこちらのほうが早いかもしれません。 https://zpdic.ziphil.com/dictionary/1381

    人称代名詞

    人称代名詞は3つあり、それぞれ
  • imi単数や会話相手、同じ状態の人々
  • taim二人称、三人称、別の考えの自分
  • mim四人称。人間自体や過去の偉人など
  • です。どういった区別なのかというと、思考が連続している度合いによっています。すなわち、同じ思考であれば他者もimiに含まれ、自分自身であっても過去の考えの違う時期はtaimに含まれます。
    mimは思考の変化も含めた全体を包括する語です。 imi以外には複数形がそれぞれtimとmemとして用意されています。
    また、必然的に一人称のimiとtaimの使い分けによって時制が変化します。
  • imion fiexeas私は睡眠している
  • taimon fiexeasいつかの私は睡眠していた/睡眠しているだろう
  • これは文脈上成立し得る場合にのみつかわれていて、一般的な時制は接辞を使って明確に書く場合が多いです。
    最終更新 2023年12月18日 11:35 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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